「事前に企業・業界調査が圧倒的に効率化できるからこそ、お客様に信頼される提案ができています。」

独立系M&Aブティックファームにおける活用事例

株式会社日本M&Aセンター

User's Voice

SPEEDAをリリース直後から利用いただいている株式会社日本M&Aセンター。今回は、経営企画室の門野様に、M&Aの現場でSPEEDAがどのように使われているのか、具体的な事例と導入効果について語っていただきました。

サマリー

  • 3時間かかっていた企業価値評価における類似企業調査がワンクリックでできるように
  • SPEEDAで予め業界や類似企業を調査することで、営業現場における信頼獲得にも繋がる
  • コンサルタントは月10回以上、経営企画室でも定期活用する欠かせないツールとなっている

御社の事を簡単にご紹介ください。

弊社は、M&Aの仲介業をしております。主なビジネススタイルは、「会社を譲渡したい」と希望される企業様から専属仲介業者として指名いただき、買い手企業を探し、マッチングすることです。売り手企業には中堅・中小企業が多く、買い手企業には上場企業から中堅・中小企業まで幅広くいます。
全国の地方銀行9割・信用金庫の8割、約730の会計事務所等と、国内最大級のM&A情報ネットワークが最大の強みです。例えば、「後継者がいない」と事業承継に悩んでいる経営者は、まず、税理士や金融機関に相談されます。そこで「M&A」という手段を知り、税理士や金融機関を通して弊社に相談をいただくケースが多いです。

事業承継の課題を解決する1つの手段がM&Aという事ですね。

そうですね。事業承継の課題を解決する方法には、息子・親族に譲る、社員に譲る、会社を閉めるといったものがあります。しかし、いずれの方法でも課題解決できない場合、M&Aが1つの解決手段になります。

事業承継においてM&Aという手段は世の中に浸透していますか。

過去を振り返ると、息子に事業承継することが一般的だったと思います。しかし、最近は「息子は息子の道を。会社は新しい道を。」と考える経営者が増えてきました。例えば、ファンドに事業承継してもらう。そうすると、ファンドによる経営支援機能を活用しながら会社をさらに成長させていくことができ、場合によっては上場を遂げるケースもある。このように、とても前向きな発想でM&Aを考える人が増えたと感じています。

導入課題とその効果について

まず営業現場において、SPEEDA導入前にどのような課題がございましたか。

一番の課題は『企業価値評価』の手間でした。未上場企業の価値を評価する時、類似のビジネスを行っている上場企業の業績を参考にすることが多くあります。その際に、比較対象を選定し、株価や業績を調べなくてはならない。20社ほど調べるだけでも、ものすごい時間がかかるんです。
SPEEDAだとその20社の情報が一瞬で手に入る。3時間かかっていた作業がワンクリックで終わりますよね。
また、人の手でいろいろなデータを収集し、扱う中で、やはりミスをする可能性があります。SPEEDAであれば完成したデータがアウトプットされるためミスを軽減できていると実感しています。

他にもM&Aの営業現場でSPEEDAが役立つことはございますか。

あります。M&Aで売却を検討している企業様を訪問する時には、事前にその業界の事を勉強します。その時にSPEEDAで、訪問先と同じ業界の上場企業を調べ、利益構造を頭に叩き込む。そうすると、訪問した時に「御社の場合はこうですね。」と比較対象を示しながら具体的な話ができます。SPEEDAだけを参照すれば済むというものではありませんが、現実の数字に根ざした、一歩踏み込んだ具体的な話ができるため、お客様から信頼を頂けます
さらに、SPEEDAにはM&A情報も豊富にあるため、「同じ業界の他社では、このようなM&Aが行われていますよ。」とお客様に伝えることもできます。

SPEEDAが無い時は、どのように業界について調べていらっしゃいましたか。

例えば、業種別の調査資料を参考にしていました。ただ、レポートであるため、SPEEDAのようにそこから深堀していくことができません。また、業界やレポートにより、情報の鮮度もまちまちです。
SPEEDAの良さは、多様な業界の現状を知れるだけでなく、そこから各企業の財務やM&A情報、ニュース、Web サイトなどに辿りつけることだと思っています。つまり、データが1箇所にまとまっていることが優れている点です。データの鮮度もいいですよね。

少し視点を変えて、「業務を標準化できた」とお感じになることはありますか。

その通りで、正直、調査といっても人それぞれで、とことん調べようと思えば何時間でも調べられます。そう言う意味で、調査業務が属人的でした。SPEEDAを導入してからは、「最低、これくらいは調べよう」という基準が見え、調査業務が標準化できたと思います。

ここまでは営業現場でのSPEEDA導入効果でしたが、経営企画室でも効果を実感することはございますか。

経営企画室では競合分析を行う際に、有価証券報告書を分析します。最初にSPEEDAでフォーマットさえ作っておけば、次回からはデータが自動更新されます。これは非常に便利な機能ですね。
それから、SPEEDAでは『直近12ヶ月』の比較データを見ることができます。これが便利なんです。例えば、決算月の違う会社同士を比較する時にこの機能を重宝しています。もし『直近12ヶ月』の比較データが無ければ、ものすごい手間をかけてデータを作らなければなりませんからね。

アフターサポートについては、どうご評価頂けておりますでしょうか。

とても満足しています。シンガポールへ進出する時にサポートデスクへ「シンガポール国内のM&A業者のマーケットについて調べるにはどうすればいいでしょうか。」と相談したことがあります。本当はサポート対象外なのでしょうが、「こうやって調べたらどうでしょうか。」と丁寧にアドバイスをいただけた事が好印象です。
それから、SPEEDAの営業担当者が「新入社員の方々に向けて、研修させて下さい!」と提案してくださるなど、私たちユーザーに対する「SPEEDAを使いこなしてもらいたい。」という熱意を感じますね。

SPEEDAへの評価

SPEEDAを使う頻度はどのくらいでしょうか。

弊社には250人のコンサルタントがいます。扱っている案件の数を考慮すると、ざっくりですが、コンサルタントは月に10回ほどSPEEDAを使っていると思います。それから、経営企画室でも定期的に使います。今では弊社にとって欠かせないツールになりました。

ありがとうございます。最後にSPEEDAへ期待することを教えて頂けますでしょうか。

レコメンド機能があると面白いですね。ある企業情報を見ている時に「その業界ならこの企業がM&Aに興味もちそうですよ」など、私たちの業務を補完してくれるような仕組みです。
もう少し大きな視点で言えば、多くの企業がSPEEDAのような業界分析ツールを使うようになること。そうなれば、M&Aに対するリテラシーが底上げされるでしょうね。その結果、弊社が活躍できるフィールドも広がると思いますので、SPEEDAの活躍を期待しています。

2017.12 インタビュー

株式会社日本M&Aセンター

www.nihon-ma.co.jp/
  • 特色

    全国の地方銀行9割・信用金庫の8割、約730の会計事務所等と国内最大級のネットワークを構築し、日本、シンガポールを中心にアジア全域をカバーする独立系M&Aブティックファーム。

  • 業種

    業務支援・コンサルティング

  • 部署・職種

    経営企画・事業戦略

  • 企業規模

    100〜499人

  • 主な利用シーン

    営業フロント業務

  • 株式会社日本M&Aセンター

    経営企画室 上席課長

    門野 公造 様