Speeda×生成AIで営業改革を推進

CS伴走型支援により、ディスカッションセールスを組織に浸透

株式会社NTTファシリティーズ

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NTTファシリティーズでは事業環境の多様化・複雑化を背景に、顧客ごとの課題に向き合うソリューション営業への転換を進めてきました。その一環として、Speedaの導入とカスタマーサクセス(CS)による伴走型支援を通じて、営業プロセスの再設計に取り組んでいます。

ディスカッションペーパーを起点に仮説を持って対話する「ディスカッションセールス」を組織に浸透させることで、「事前準備に時間をかけ、100%の提案を意識する」という従来の営業スタイルにも変化が生まれています。

本記事では、改革を担った営業推進部門と現場の営業担当者の声をもとに、その取り組みと成果を紹介します。

競合優位性を生む「ソリューション営業」への変革

企画戦略部 営業推進部門のミッションを教えてください。

菅家氏:全国の営業部に対し、営業戦略・施策の立案から現場への浸透までをリードするのが我々のミッションです。現在注力しているのが、商材主軸にとどまらない提案への進化、いわゆるプロダクトアウトに偏らない営業スタイルへの転換です。お客様の潜在課題を起点に、現場の課題を経営レイヤーの解決策へと昇華させて提案する「ソリューション営業」への転換を推進しています。

ファシリティソリューション本部 企画戦略部 営業推進部門 担当課長 菅家裕介 氏

ソリューション営業への転換を加速させる「きっかけ」は何だったのでしょうか。

菅家氏:大きなターニングポイントになったのは、2022年のNTTアノードエナジーへの電力関連業務の移管・統合です。

それまで当社は電力関連業務と建築関連業務の両領域を組み合わせた価値提供が可能でしたが、分社化により電力関連業務が切り出され、建築・ファシリティマネジメント事業にフォーカスする形になりました。

その結果、事業分野において当社がどのような強みを発揮できるのかが、より明確に問われるようになりました。顧客の課題に深く向き合い最適な解決策を提示できるか。つまり、純粋な「ソリューション力」こそが競争優位の源泉になったのです。

こうした転換を実現するうえで、鍵となっているのがAI活用です。社内でも約1年前に「AIを活用した営業力の強化」という方針が固まりました。現在、Speedaを活用し、AIをパートナーとして伴走させる営業スタイルの確立を進めています。

顧客への活動量とディスカッションの質、両立を阻む課題

営業戦略上、特に強化すべきテーマは何でしたか。

菅家氏:営業プロセスの変革において、最優先課題としたのは、「顧客との接点量(活動量)」の拡大と「ディスカッションの質」の向上の両立でした。

提案の質を高めようとすれば事前準備に時間がかかり、活動量が落ちる。一方で活動量を優先すれば、表層的な提案にとどまってしまう。現場ではこのトレードオフが常に存在していました。

現場の営業部門では、具体的にどのような課題として表れていましたか。

東日本事業本部 営業部 法人営業部門 第一法人営業担当 主査 石村大典 氏

石村氏:大きく2つの課題がありました。

1つ目は、事前準備の非効率です。

法人営業部門では、公開情報や中期経営計画をもとに顧客理解と課題の仮説構築を行っていましたが、情報収集や読み込みが属人化し、準備に多くの時間を要していました。特に中期経営計画は重要な情報源である一方で、読み込みに時間がかかり、解釈の質にもばらつきが生じていました。

2つ目は、提案力の向上です。

顕在化しているニーズに応えるだけでは価値にならず、中期経営計画に書かれていない部分をどれだけ探れるかが重要です。

お客様との対話を通じて潜在的な課題を引き出し、顕在化していく。そこまで踏み込んで、初めて営業としての価値が生まれると捉えています。

清水さんは新卒で法人営業部門に配属されたと伺いました。ソリューション営業を実践する中で、特に難しさを感じたのはどのような点でしたか?

東日本事業本部 営業部 法人営業部門 第一法人営業担当 清水彩奈 氏

清水氏:新卒で入社してすぐ、規模の大きなお客様のメイン担当を単独で引き継ぐことになりました。当初は業界知識や自社ソリューションへの理解が十分ではなく、商談の場でも「お客様が何を言っているのか理解できない」という状態からのスタートでした。

また、社内の技術部門に要望を伝える際も、お客様の言葉をそのまま伝えるだけになってしまい、意図が正確に伝わらず、何度も確認が必要になることもありました。

特に難しかったのは、お客様の「困りごと」を聞き出せたとしても、それが自社で解決できる課題だと認識できなかったことです。後から振り返ると提案できるポイントだった場面も多く、自分の力不足をもどかしく感じていました。

Speedaで営業力の平準化と仮説構築の起点を創出

Speeda導入にあたり、社内ではどのような議論がありましたか。

菅家氏:営業の活動量と提案の質を両立するために、現場の負担軽減とスキルの平準化が必要だと考えていました。

そこで、準備にかかる負担を軽減しつつ、誰でも一定の質で情報収集・仮説構築ができる状態をつくる。その起点となる“事前の武器”として、Speedaを営業現場に導入することを検討しました。

導入の決め手を教えてください。

菅家氏:決め手は、AIを活用した「セールストークの仮説出し」ができる点です。顧客課題を可視化するツールは他にもありますが、実際の営業では「その課題に対して、自社のソリューションをどう当てるか」という紐づけが不可欠です。このプロセスはこれまで個々のスキルに大きく依存していました。

SpeedaのAI機能を活用することで、顧客課題に対する自社ソリューションの提案仮説をクイックに導き出せるようになり、営業が“最初の一歩を踏み出せる状態”をつくれる点に価値を感じました。

CS伴走型支援により、ディスカッションセールスを組織に浸透

Speedaを現場に浸透させるうえで、工夫されたポイントを教えてください。

ファシリティソリューション本部 企画戦略部 営業推進部門 三宅知佳 氏

三宅氏:最初に意識したのは、現場が「自分でもできそうだ」と思える状態をつくることでした。ディスカッションペーパーを起点に、仮説を持って対話する営業スタイルを現場に浸透させるためにも、まずは一歩目のハードルを下げることが重要だと考えました。

そのため、まずは営業経験のない私自身がSpeedaを使い、ディスカッションペーパーを短時間で作成して社内に展開しました。熟練の営業担当者が作るような水準のアウトプットでも、1時間程度で形にできることを示すことで、「これなら自分にもできる」という実感を持ってもらうことができました。

また、アカウントを付与するだけでは定着しないため、継続的にイベントを実施しました。

初期ログインだけで終わってしまうケースも多かったのですが、イベントを重ねることで、徐々に日常業務の中に取り入れるメンバーが増えていきました。

ユーザベース谷内:私たちCSとしては、ツールの活用を促すことを目的にするのではなく、NTTファシリティーズが目指す営業のあり方と目線を合わせ、その実現に向けた「最初の一歩」の設計を重視しました。

理想や“あるべき論”の提示だけでは現場に浸透しません。実際の現場の状況や心理的なハードルを踏まえながら、無理なく実践できる形に落とし込むことが重要だと考えています。

例えば、社内イベントでは、ユーザベースCROの作田やNTTファシリティーズの営業担当者に登壇してもらい、ツールの機能説明ではなく、「顧客起点で課題を捉え、仮説を持って対話する」というディスカッションセールスをテーマに議論しました。

その中で、「ディスカッションペーパーの仮説は8割外れることを前提にする」「外れたときこそ顧客の実務課題や本音を引き出せる」といったメッセージや、商談の失敗談を共有しました。仮説を“1回で当てるもの”ではなく“対話を生むトリガー”として捉えることで、現場の心理的ハードルを下げる工夫も行いました。

さらに、東西の営業部それぞれに実演ロープレと解説イベントを実施し、商談の進め方を具体的にイメージしてもらうきっかけ作りをしたことで、使える状態まで引き上げる支援を行いました。

SpeedaとAIを業務プロセスに組み込み、営業改革を推進

Speedaは実際の営業活動の中でどのように活用されていますか。

石村氏:特に新規営業では、事前準備の効率化に大きく役立っています。中期経営計画などを一から読み込むと非常に時間がかかりますが、Speedaを使うことで要点が整理された状態で情報を把握できるため、訪問前に短時間で重要なポイントを押さえて商談に臨むことができています。

そのうえで、Speedaで把握した情報は、あくまで顕在的な内容として前提に置き、そこから先の「資料に書かれていない部分」を探りにいくことを重視しています。仮説を“話のネタ”としてぶつけて、違えば引けばいい。その対話の中でお客様の本音を引き出していくという形で活用しています。

また、若手メンバーとの同行時には、Speedaで整理した情報を事前に共有することで、チーム内の目線合わせにも活用しています。

菅家氏:営業プロセス全体で見ると、Speedaは「顧客理解と仮説立案」の基盤として位置づけています。新入社員であっても、一定の質で仮説を持った状態をつくれるようになりました。

そのうえで、「どう話すか」という部分はCopilotなどの生成AIと組み合わせ、ディスカッションペーパーをもとにセールストークを生成することで商談前の準備の質とスピードを高めています。

さらに、商談後はFrictio(フリクシオ)を活用し、商談振り返りやネクストアクションの整理、商談情報を踏まえた提案戦略策定までを一貫して行っています。

「100%の提案を求める文化」から「外してもいいから仮説をぶつける文化」へ

営業改革の取り組みを進める中で、感じている効果・変化はありますか。

菅家氏:定量面では、事前準備にかかる時間が大きく短縮されています。従来、顧客理解には平均で3時間以上、ディスカッションペーパーの作成まで含めると5時間ほどかかっていましたが、現在は全体で1.5時間程度まで短縮されています。

石村氏:営業現場の感覚としては、それ以上のインパクトがあります。顧客理解の部分だけで言えば、10分程度で要点を把握できるケースも多くなりました。社内業務にかける時間も大きく減り、お客様と向き合う時間に使えるようになりました。

菅家氏:また、これまで営業現場には、「100%の完成度で提案しなければならない」という意識が強くありました。ディスカッションペーパーを活用することで、「まず仮説を持って対話に臨む」というスタイルへと変化しています。

石村氏:仮説は外しても問題ありません。外れたら「そうなんですね」と受け止め、そこから本音を引き出していけばいい。そうしたディスカッションができるようになったことが、大きな変化だと実感しています。

AIが営業の起点を変える─「アウトプット先行」の営業へ

今後、営業組織をどのように進化させていきたいとお考えでしょうか。

菅家氏:どれだけ良いツールでも、個人の使い方に委ねているだけでは組織には浸透しません。今後は、AIの活用を業務プロセスの中に組み込み、誰でも一定の質で営業活動ができる状態をつくっていきたいと考えています。

事前準備や社内調整はSpeedaとAIで効率化し、人はより多くの顧客に会いに行く。そうした「AIと人が伴走する営業プロセス」に進化させていきたいですね。

導入を予定されているSpeeda AI Agentへの期待について教えてください。

菅家氏:生成AIを活用する中で感じていたのは、アウトプット精度への不安でした。Speeda AI Agentは確かな経済情報をベースにしているため、信頼性の高いアウトプットが得られる点に期待しています。

特に、提案の切り口の整理やディスカッションペーパーの作成といった、営業の初動に関わるアウトプットを効率的に生み出せるようになることに期待しています。

新たに営業スライドの自動生成といった機能もリリースされると伺っているので、そうした点も含めて、今後の進化を楽しみにしています。

株式会社NTTファシリティーズ

www.ntt-f.co.jp/
  • 業種

    建築・不動産

  • 部署・職種

    営業・インサイドセールス

  • 企業規模

    5000人以上

  • 主な利用シーン

    営業・マーケティング戦略策定、営業フロント業務

  • 株式会社NTTファシリティーズ

    ファシリティソリューション本部 企画戦略部 営業推進部門 担当課長

    菅家裕介 氏

  • 株式会社NTTファシリティーズ

    ファシリティソリューション本部 企画戦略部 営業推進部門

    三宅知佳 氏

  • 株式会社NTTファシリティーズ

    東日本事業本部 営業部 法人営業部門 第一法人営業担当 主査

    石村大典 氏

  • 株式会社NTTファシリティーズ

    東日本事業本部 営業部 法人営業部門 第一法人営業担当

    清水彩奈 氏

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