出会いと検証が、事業を動かす

市場調査、協業探索、イベント参加──新規事業に必要な“つながり”を加速させるスピーダ

サミー株式会社

User's Voice

遊技機やゲームと並ぶ“第3の柱”となる新規事業の創出に挑む、サミー株式会社 新規事業本部。
多様なバックグラウンドを持つメンバーが集結し、数百億円規模のビジネスを見据えた挑戦を日々続けています。
その取り組みを支える情報基盤として選ばれたのが「スピーダ」。
意思決定の精度とスピードを両立させるツールとして、どのように活用されているのか──。
部長の江口様、マネージャーの谷口様に、新規事業開発におけるスピーダの価値を伺いました。

サマリー

  • “第3の柱”創出に向け、不確実性の高い新規領域での意思決定を支える、信頼性のある情報基盤が必要に
  • スピーダの経済情報・スタートアップデータが、仮説構築・アライアンス探索の起点として機能
  • 「アライアンスピッチ」での出会いが実プロジェクトに直結し、スピーディな検証・事業推進のサイクルを実現

遊技・ゲームに次ぐ“第3の柱”を創出する

サミー株式会社、ならびにご所属されている部門についてお聞かせください。

サミー株式会社 江口隼吾様

江口様:
弊社は「積極進取」を企業理念に掲げ、常に挑戦を恐れず、新たな価値創造に取り組む企業文化を育んでいます。エンタテインメント企業として、遊技機事業を通じて“感動体験”を届けることを使命とし、業界トップクラスの地位を維持・強化することを目指しています。

現在私達が所属しているのは、遊技・ゲームに次ぐ“第3の柱”を創出するために設立された新規事業本部です。この本部は、中長期的な視点で新たな事業を育成することをミッションとしており、数百億円規模のビジネスを見据えてチャレンジを続けています。

経営陣も新規事業の挑戦を後押ししており、失敗を恐れずに取り組める風土が整っています。可能性があれば果敢にチャレンジできる一方で、「事業計画」をいかに作り込むかといった観点を重視する姿勢も徹底しています。挑戦を支える文化そのものを育てていくことも、この部門の重要な役割の一つです。

新規事業本部は、開発・営業・生産・経理・社長室など多様な部門から人財が集結したタスクフォース型の組織であり、それぞれ異なるバックグラウンドを持つメンバーが力を合わせ、日々新たな価値創造に取り組んでいます。

お二人の具体的な業務内容をお聞かせください。

江口様:
私は部長、谷口はマネージャーという立場です。元々のバックグラウンドが異なり、私はクリエイティブ畑の出身で、これまでは遊技機のUI/UXやプランニング面を担当してきました。現在は部門全体をマネジメントする役割を担っています。

谷口様:
一方、私は経理や情報システム、社長室などのバックオフィス畑の出身で、法務やPL(損益計算書)作成時の勘定チェックといった、全く異なる業務を二人で担当しています。

新規事業を進めるにあたっては、異なる専門性を持つ二人が互いにメンターのような立場で支え合い、「背中を預ける」ような信頼関係のもと連携しています。常に未知の領域に挑むなかで、それぞれの強みを活かしながら事業を前に進めています。

左:サミー株式会社 谷口大輔様

市場に出してみなければヒットするかどうか分からない

「新規事業」に対して、どのようなスタンスで取り組まれているかお聞かせください。

江口様:
新規事業は、中長期的な視点で“会社の第3の柱”となるビジネスを創出するという大きな目標を掲げています。

エンタテインメント業界、特に遊技機やゲーム事業には「市場に出してみなければヒットするかどうか分からない」という特有の不確実性があります。たとえば、今では多くのファンに愛されている遊技機「北斗の拳」シリーズも、開発当初の社内や外部の評価は決して高くなく、ヒットは難しいと見られていました。このように、ユーザーからの評価や市場での受け入れ方には、予測がつきにくい一面があることを日々実感しています。

このため「絶対勝てる」までではなく「可能性」があればチャレンジするという観点で事業を見ています。

データにエビデンスとしての強さがあり、信頼できる

「スピーダ」導入の背景についてお聞かせください。

江口様:
新しい領域に参入する際に、その市場規模を定量的に把握することや、外部環境(プレイヤー、規模など)を理解することが常に課題でした。また、新規事業を進めるにあたり、遊技機業界に特化しない幅広い分野の外部協力会社を探す必要がありましたが、これまでのやり方では難しさを感じていました。

これらの課題を解決し、効率的に情報収集や協力会社探しを行う目的で、スピーダの導入を検討しました。特に、事業計画を作成する上で、新しい領域の市場規模をどのように算出し、経営層に説明するかは常につきまとう課題であり、その解決策としても「スピーダ 経済情報リサーチ」に期待しました。

普段の業務の中で、どのようにご活用いただいておりますか。

谷口様 :
「スピーダ 経済情報リサーチ」については、新しい領域の市場規模や競合環境を把握するための最初のステップとして活用しています。

市場のマッピングやプレイヤー情報、IR情報などを参照し、どの分野に可能性があるか、どこを攻めるべきかといった判断の材料としています。特に、バックオフィス側から見ると、IR情報を個別にかき集めて経営状況を見ていくといった手間が省け、包括的なデータに簡単にアクセスできる点が非常に効率的だと感じています。

事業計画作成におけるデータ収集の手間を大幅に削減できていますし、データにエビデンスとしての強さがあり、信頼できる点が最大の利点です。

江口様:
「スピーダ スタートアップ情報リサーチ」については、主に一緒に冒険してくれるスタートアップや、必要なケイパビリティを持つ協力会社を探すために活用しています。

面白いスタートアップを探す目的や、特定の業界に進出する際に、その業界でやる気のある会社を探すために「スピーダ スタートアップ情報リサーチ」をまず確認しています。どの会社が特定の分野に投資しているか、活動しているかといった情報を得るためにも役立っています。

イベントの成果だけでスピーダの年間利用料金がペイできたと感じるほど

「スピーダ ユーザーグループ」には積極的にご参加いただいておりますが、参加したことによって実際に生まれた変化などについて、おしえてください。

江口様:
2024年11月に登壇した「アライアンスピッチ」は、これまで参加した中でも特に価値を感じたイベントのひとつでした。実際に非常に大きな成果につながったこともあり、「毎回でも登壇したい」と思うほどです(笑)。

スピーダ ユーザーグループのイベント「アライアンスピッチ」当日の様子

特に、参加企業の質が良く、当日の交流もかなり効率よく行うことができました。名刺交換数自体は他のイベントと変わらないかもしれませんが、そこから実際に具体的な話に繋がった件数が圧倒的に多かったですね。イベント後、10社以上と直接コンタクトを取りミーティングを行い、未だに話が続いているケースが複数あります。具体的に、プロジェクトへの発注や、我々の進めていたプロジェクトに直接貢献してくれました。これはまさに欲しかったケイパビリティを持つ会社と出会えた成果であり、ビジネスの進捗に大きく寄与しています。

他のスタートアップ主体のイベントに参加するよりも、1回で獲得できる相談数、アライアンスの成果が圧倒的に良かったと感じており、正直、イベントの成果だけでスピーダの年間利用料金がペイできたと感じるほどです。新規事業を推進する上で、普段リーチできない多様な企業と繋がれるスピーダのコミュニティが生み出す場は非常に価値があると感じています。

今後のスピーダ ユーザーグループへの要望などあればお聞かせください。

外部交流のハブとなるような物理的な場所(コワーキングスペースのような場所)を提供してほしいという要望があります。特定の業界に関心のある人が集まる日などを設定してもらえると、フラッと立ち寄って交流する場として機能すると期待しています。

また、来場者の情報が事前に分かる仕組みや、PoCやサービスを展示できる場、スタートアップの商品が並ぶような場があると、新しい発見に常に触れられ、有益だと考えています。

最後に、今後の展望や夢についてお聞かせください。

江口様:
新規事業の世界では、一人で何でもこなす「スーパーマン」のような方がスタートアップを中心に多くいますが、大企業の中で新規事業を進める我々としては、全員がスーパーマンになる必要はないと考えています。むしろ、チームメンバーが、交渉や企画、プランニングなど、特定の領域でスーパーマンに負けないような高度な専門性を持つことを目指したいと考えています。ジェネラリストを育成すべきかスペシャリストを育成すべきかという悩みはありますが、メンバーの多様なバックグラウンドを考慮すると、スペシャリスト集団として強みを活かす方向性も有力だと考えています。

また、新規事業への取り組みを社外に発信することで、遊技事業以外の新規事業に関心を持って入社してくれる人財を増やし、多様なバックグラウンドを持つ社員が集まる組織文化をさらに強化していきたいという思いもあります。

個人的な展望としては、苦労することも含めて新規事業を創るプロセス自体に面白さを感じており、このチャレンジを続けていきたいと考えています。スピーダのサービスやイベントは、我々の新規事業推進、特に外部との連携や情報収集において非常に有効であり、今後も 共に新たな価値創造に挑戦していきたいと考えています。

サミー株式会社

www.sammy.co.jp/japanese/
  • 特色

    遊技機(パチンコ・パチスロ)およびデジタルコンテンツの企画・開発・販売を手掛ける。 さらに、ゲームアプリやオンラインサービスなどのデジタルコンテンツ事業も推進している。さらに、m HOLD’EMの店舗名で目黒(東京)と中州(福岡)にアミューズメントポーカースポットを、同名でアプリを運営している。

  • 業種

    エンターテインメント

  • 部署・職種

    新規事業開発

  • 企業規模

    500〜999人

  • 主な利用シーン

    事業開発/新規事業開発

  • サミー株式会社

    新規事業本部
    事業開発部
    部長兼チーフビジネスアーキテクト

    江口隼吾様

  • サミー株式会社

    新規事業本部
    事業開発部 事業開発GR
    マネージャー

    谷口大輔様