効果的な「スモールスタート」でデジタルマーケティングの組織浸透を加速
株式会社日立製作所
OT*、IT、プロダクトを組み合わせ、IoT時代のイノベーションパートナーとして、デジタル技術を活用した社会イノベーション事業を推進する株式会社日立製作所。(*OT: Operational Technology)
システム&サービスビジネス統括本部 営業統括本部 佐藤 正樹様、加瀬 奈月様、村野 咲子様に、デジタルマーケティングチーム立ち上げからの活動内容について伺いました。
【導入の目的】
・企業データの拡充と分析の促進
・セミナー集客施策の強化
【課題】
・新規事業のターゲット市場が定まっていない
・分析や営業活動につながるデータが無い
サマリー
- ・デジタルマーケティングが少しずつ組織に浸透
- ・リード情報を営業活動に連携させ、商談が生まれる状態に
デジタルマーケティングチームが立ち上がるも、データの収集や分析に苦戦
貴社についてご紹介ください。
佐藤様: 家電メーカーというイメージが強いと思いますが、当社はコンピューターから発電所に至るまで様々な製品やインフラを手がけています。近年はプロダクトと、それらを制御・運用する技術である『OT』、そして『IT』を3つ組み合わせて、社会イノベーション事業を推進しています。
みなさまの業務内容について教えてください。
佐藤様: 日立が提供するデジタルソリューションである「Lumada(ルマーダ)」をプロモーションする部署に所属しています。我々はその中のデジタルマーケティングを推進するチームで、事業所見学を募ったり、セミナーへの集客を行っています。
加瀬様: 営業部門と連携しながら、マーケティングオートメーション(MA)ツールを活用してリード獲得から育成、有望案件を生み出すまでの施策を行っています。
スピーダ 顧客企業分析導入前はどのような課題がありましたか。
佐藤様: もともとアカウントセールス中心の会社なので、営業部門はお客様1社1社に対して非常に深い理解があります。一方で、市場全体のことを把握しきれない状況でした。デジタルマーケティングチームである我々が、情報収集や分析を担いたいと思い、取り組みを始めました。しかし、情報収集はとても追いつかないし、分析もやりきれないと感じていました。
加瀬様: 私たちはお客様と直接、接する機会が少ないので、営業部門から見て納得感があるデータを揃えることに苦戦していましたね。
佐藤様: スピーダ 顧客企業分析は120万社というデータ量、そして「シナリオ」データの存在が導入の決め手でした。「北米進出」「オーナー企業」「働き方改革を推進している企業」などのシナリオは、当社サービスとの相性がイメージしやすく、営業部門に気づきを与えられるデータだと感じました。
村野様: ユーザビリティが高く、条件抽出などの操作が容易だと感じた点もポイントでした。
ターゲットセグメントを定めてアプローチ。営業部門へのデータ連携、商談創出を実現
導入後の取り組みやその効果はいかがですか。
加瀬様: デジタルマーケティング施策に取り組む中でスピーダ 顧客企業分析データを活用しており、受注に近い案件も複数出てきています。一緒に取り組んでいる営業担当者からも喜びの声をもらっています。
村野様: 例えばセミナーを開催する際に、以前は呼びたいお客様を感覚的に決めていました。今はスピーダ 顧客企業分析の分析に基づいて仮説を立て、セミナーに呼ぶべきと決めたお客様に対してアプローチできるようになりました。例えば、業界区分とシナリオを掛け合わせてセグメントを分けて、送信するメールの内容も出し分けしています。
佐藤様: 取り組みに対して半信半疑だった営業部門からも、今では「スピーダ 顧客企業分析スコアが高い企業のリードにアプローチしたい」という相談が来るようになりました。
スモールスタートでデータの有用性を実証。グループ全体にデジタルマーケティングの機運が波及
データ活用を浸透させた取り組みについて教えてください。
加瀬様: 本当に最初の頃は、身近な営業担当者に「こんなデータあるんだけどどう?」と声をかけるところから始めました。
佐藤様: いきなり風呂敷を広げ過ぎず、スモールスタートでやることが重要だと思います。同じような課題感を持っていたあるビジネスユニットの企画部門と一緒に、展示会への集客やその後の営業連携に取り組みました。そこで成果が出せたのが活動継続のポイントでした。そこから少しずつ組織としての動きになっていきました。
村野様: 当社の情報システム部門から「営業部門に提供できる良いデータはないか」という相談が来るなど、グループ全体でデジタルマーケティングの機運は高まっています。デジタルマーケティングについて情報交換をするコミュニティも立ち上がりました。
今後の取り組みとスピーダ 顧客企業分析への期待について教えてください。
佐藤様: お客様に対する肌感覚を持つ営業部門と、世の中全体はこうなっているというデータを持つマーケティング部門で、より議論を深めていきたいです。ターゲット市場について認識を合わせた上で、現在ターゲット企業のリードが何件あって、商談はどう進捗しているのか、といったデータが共有できる基盤を整備していきたいと考えています。
2019年2月インタビュー
本文中の企業名、役職、数値情報等は、インタービュー当時のものです。
株式会社日立製作所
www.hitachi.co.jp/業種
システム開発・SIer・ソフトウェア開発
部署・職種
マーケティング
企業規模
5000人以上
主な利用シーン
営業・マーケティング戦略策定
-
株式会社日立製作所
システム&サービスビジネス統括本部 営業統括本部 佐藤様
佐藤様
-
株式会社日立製作所
システム&サービスビジネス統括本部 営業統括本部 加瀬様
加瀬様
-
株式会社日立製作所
システム&サービスビジネス統括本部 営業統括本部 村野様
村野様