業種別のセグメント配信で反応率が改善。 スピーダ 顧客企業分析は営業とマーケティングの架け橋です。

日立建機日本株式会社

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建設機械や運搬機械、環境関連製品等の販売、レンタル、アフターサービスなどを提供している、日立建機日本株式会社。建設機械業界のデジタル化に伴い、デジタルマーケティング・DXを強化すべく2021年4月に全社を横断するマーケティング戦略統括部を新設されました。具体的に何が課題でスピーダ 顧客企業分析を導入されたのか、実際の成果はどうなのか、話を伺いました。

【導入の目的】
・マーケティングオートメーション(MA)ツールを営業支援のプラットフォームにする
・業種別、地域別によるセグメント配信の実現

【課題】
・案件創出数が期待値に届かない
・業種データや基本情報が少なく、適切なコンテンツ配信ができない

サマリー

  • セグメント配信によるメール開封率が改善
  • 創出した案件に対する営業の反応率に違いが
  • 既存データのクレンジングにも活用

「オペレーションを劇的に変える」ため新組織を組成

マーケティングチームを新設されたとのことですが、まずはその体制について教えてください。

深川様: これまでも販売本部に属するマーケティングチームがありましたが、2021年4月に全社を横断する「マーケティング戦略統括部」が立ち上がりました。体制も5名から14名に増強し、メンバーにはトップ営業や経営企画室、ITのプロの人財など、全国から優秀な人財が集まりました。

マーケティング戦略統括部のスローガンは「オペレーションを劇的に変えること」です。オペレーションとはお客さまとの接点のことで、Web・SNS・Webイベント・eコマース(EC)・デジタル広告の企画運用など、デジタルマーケティングでお客さまとの接点の改革をめざしています。

新組織を組成した理由は何でしょうか?

深川様: 建設機械業界は、機械そのもののICT化・IoT化・デジタル化は進んでいても、特にお客さまとのやり取りはアナログ的なところもありました。しかし、ここ1〜2年の間にお客さまの購買行動のデジタル化が急速に進みました。営業には見えないお客さまの購買行動のプロセスに対して、デジタルマーケティング領域を強化する必要があると考えました。

小林様: 今までは、土木や解体、林業など、あらゆる業種のお客さまが機械を購入する際、お問い合わせ後に当社の営業が訪問して販売するスタイルが一般的でした。ですが、現在は、製品の種類や仕様、オプション、評判などの情報収集はWeb上で完結できる傾向にシフトしています。この状況に対応しないと、営業がお客さまと接触する前に機会損失してしまうのは間違いありません。

三國様: 一刻も早くデジタル化に対応しないと手遅れになる、という危機感を持っている人は社内にも少なからずいます。しかし、お客さまの購買行動が本当にデジタル化しているのか、実感が無い人もまだ多い。これから半年、1年の間に、私たちの挑戦が会社への大きな貢献になることを、目に見える成果として示す必要があると考えています。

企業データの拡充と分析の必要性を痛感し、スピーダ 顧客企業分析を導入

デジタルの重要性を社内に伝播させるためのポイントは何でしょうか。

深川様: Web・SNSの強化、ECサイトなどのリリースはもちろんですが、今注力しているのはMAツール営業支援のプラットフォームとして定着させることです。

その一環として、スピーダ 顧客企業分析の導入が挙げられると思います。あらためて、導入背景を教えてください。

深川様: 2019年度下期にMAツールを導入した当初は、見込み客数(リード数)を増やすことが目的になっていました。ですが3万件から5万件に増えたところでコンテンツを配信しても、何も効果がなかったのです。特に、お客さまのお問い合わせを獲得して営業に渡す「案件創出」が期待値に届きませんでした。

深川様: 量を増やすのではなく中身を徹底的に調べる必要があると実感しました。企業データの拡充と分析が必要で、それがないと施策の打ちようがありません。それを痛感したタイミングでスピーダ 顧客企業分析の話を聞き、導入を決めました。

佐藤様: 当社のお客さまは、スピーダ 顧客企業分析の企業データとマッチするのかは少し心配でした。しかし実際には80%以上がマッチし、期待値を大きく越えたことも決め手です。

業種別のセグメント配信で、開封率や営業の反応率が改善

スピーダ 顧客企業分析に期待したことを教えてください。

佐藤様: 期待したのは業種別にコンテンツを配信する「セグメント配信」ができることです。業種別に配信をすれば開封率は高くなるのではないかと考えていましたが、今まではお客さまのデータが整理されておらず実現できていませんでした。

三國様: 業種別に製品や営業組織が作られているくらい、業種のセグメントは重視されてきた歴史があります。しかし、会社の基幹システムのお客さまのデータをつなぐことは難しい。そこでMAツールとスピーダ 顧客企業分析の連携には期待しました。

業種別とは具体的に何を指しますか?

深川様: 建設業界は、たとえば地面を掘る、ならす、建てる、解体する、分別するなど、かなり幅広い業種の集合体で、それぞれに必要な機械は異なります。そのため、お客さまの業種別に即したコンテンツを配信することは非常に重要な課題でした。

スピーダ 顧客企業分析を導入して1年ですが、具体的にどのような効果を得られていますか?

佐藤様: たとえば以前は5万通に配信しても数件の引き合いだったのが、「解体」の業種に絞って3,500通のコンテンツを配信した結果、8件の引き合いを得られました。さらに「業種別×地域別」で配信することで、開封率が飛躍的に向上するという結果を得られています。

深川様: 「解体する」機械を必要とするお客さまに「分別する」機械を紹介しても、まったく意味がありません。いかにお客さまの興味に即したコンテンツを配信できるかに尽きると実感しています。

加えて、引き合いのあったお客さまの情報を営業に共有する際、スピーダ 顧客企業分析で得られる企業情報や主力事業、特徴などとあわせ、「2日前にwebからカタログをダウンロードした」など、webアナリティクスから得られる情報をセットで渡せるようになりました。

今までは、お客さまがご自身で入力したお問い合わせフォームの情報しかなかったので、1割でも反応してくれたら良い方でしたが、今は3割以上も反応してくれるようになりました。営業から見てもマーケティングが渡す案件の優先順位が高まっているのだと思います。

三國様: さらに、「業種別×地域別」での「セグメント配信」が可能だということが広まってきたため、国内にある8つの支社からも「こんなことはできないか」という相談がくるようになったのも、大きな変化ですね。

お客さまのデータをクレンジングし、精度の高い配信や分析を当たり前に

他にもスピーダ 顧客企業分析で得られた効果はありますか?

深川様: 重複企業の整理や業種の付与、基本情報や表記揺れの訂正など、お客さまのデータのクレンジングにスピーダ 顧客企業分析が役立っています。

佐藤様: クレンジングによって、5万件のお客さまのデータを見直すことができました。たとえば、関係のない業種の企業情報や取引先の名刺情報なども入っていたので、お客さまのデータの整理にはとても役立っています。

まずはお客さまのデータを整理して、業種別のセグメント配信を当たり前にしていく。

佐藤様: その通りです。開封率が高まりますし、リンクのクリック率も改善される傾向があります。また、データをきれいにすることで、意味のある分析ができると思います。現在、Webからのお問い合わせ企業の傾向は分析できてきており、今後は受注企業の分析にも手を広げていきたいと思っています。

スピーダ 顧客企業分析は営業とマーケティングの“架け橋”

貴社にとってスピーダ 顧客企業分析はどのようなサービスでしょうか。

深川様: マーケティング戦略を変えてくれるツールで、営業とマーケティングをつないでくれる“架け橋”のような存在だと思っています。

佐藤様: カスタマーサクセスの皆さんにも本当に助けていただいていて、本来なら私がやるべき「どの業種にどのようなシナリオで配信するか」まで寄り添ってくれて、一緒にトライしている感覚があります。少しずつですが、確実にお客さまとの接点の密着度があがっている感覚を得られています。

今後の挑戦について聞かせてください。

三國様: 現在の我々は、マーケティングと営業の間に架け橋を作っている段階です。いずれは、受注量が多い企業の特徴や傾向、コンテンツ配信時に、どのステータスの、どのような企業が反応するのかなどの分析に活用する予定です。
そして、営業部門側からも「スピーダ 顧客企業分析で確度の高いお客さまをリスト化して欲しい」と言われるような状態をめざしていきたいと思っています。


※本文中に記載の企業名・役職・数値情報、スピーダ 顧客企業分析の仕様等はインタビュー当時のものです。

日立建機日本株式会社

japan.hitachi-kenki.co.jp/
  • 業種

    製造・メーカー

  • 部署・職種

    マーケティング

  • 企業規模

    1000〜4999人

  • 主な利用シーン

    営業・マーケティング戦略策定