業界、顧客、競合情報の解像度が上がり、営業パーソンの提案力が大幅に向上
株式会社アイレップ
デジタルマーケティングエージェンシーの雄として、企業の業績向上に長く貢献してきたアイレップ。
サービスリリース間もない2020年12月という早い段階から、スピーダ 営業リサーチをご利用いただいています。同社の抱えていた課題と、その解決に向けてスピーダ 営業リサーチをどのように活用いただけているかを聞きました。
【導入の目的】
・すべての営業パーソンに、短時間で顧客の業界、企業、競合情報を理解した上で提案に臨む習慣をつけてもらう
【課題】
・DX(デジタルトランスフォーメーション)やコロナウィルス等の市場環境の変化に伴い、顧客を取り巻く事業環境やマーケティング課題が複雑化
・顧客の事業や戦略について、深い理解が必要に
サマリー
- ・情報収集にかかる時間を大幅に短縮
- ・顧客理解が深まり、提案の質を上げる顧客理解の習慣化
マーケティング課題が複雑化し、顧客も解決策に迷いが
まず、竹内様の現在のミッションについてお教えいただけますでしょうか。
当社は元来、GoogleやYahoo!のサーチ広告を運用し、SEO(検索エンジンの最適化)に注力して事業を拡大してきました。しかし、クライアント企業の抱える課題やニーズが多様化し、そのご要望にきめ細かく応えるためマーケティング・コミュニケーション全般を行う上で、広告、クリエイティブ、ソリューション(テクノロジー導入やシステム開発)を統合的に組み合わせながら、総合的に顧客の課題を解決できるよう進化することが求められています。
その中での私のミッションは、ソリューション領域での事業開発です。SEOの進化形であるSXO(Search Experience Optimization:検索体験の最適化)や、Google等のテクノロジー製品を活用したデータ基盤整備、その基盤に基づく高度なデータ分析・解析、LINEやInstagramなどのソーシャルメディアを駆使したCRM(Customer Relationship Management:既存顧客とのエンゲージメント促進)。それから、ソーシャルメディアとECを組み合わせたソーシャルコマースや、MAツールを活用したBtoBマーケティングなど様々です。広告関連以外の全ての新事業領域のマネジメントを担当しています。
スピーダ 営業リサーチにご興味をお持ちいただいた背景と、導入前にはどのような課題があったか教えてください。
近年、急激な市場環境の変化に伴い、顧客の抱えるマーケティング課題も複雑化しつつあります。それに伴い、クライアント企業自身も、マーケティング施策として何をすべきなのか(What)、それをどのように実現すればいいのか(How)明確になっていないケースが増えてきています。
そのような場合は、私たちがクライアント企業の事業ドメインや事業戦略を深く理解したうえで(Why)、最適なマーケティング施策とそれを実現するための方法論を提示していく必要があります。つまり、マーケティング施策を提案する以前に、顧客の事業をしっかり理解すること求められます。
こうした背景から、クライアント企業のことをより深く、広く理解するために、各営業担当者が業界理解や企業理解、対象企業の競合状況などを日々学び続けなければなりません。
とはいえ言うは易しで、日々膨大な業務量がある中、営業担当者がひとつひとつの顧客について深く業界理解、企業理解、競合理解をするのは非常に大変なことです。マネジメント側としては、どうすればすべての営業担当者に必要な知識を手軽にインプットできるのかという強い課題感がありました。
スピーダ 営業リサーチの導入を決めたのはなぜですか。
当社は3年前にMAツールとしてSalesforce Pardot(現在はHubspot)を、CRMツールとしてSalesforce Sales Cloudを導入し、リードジェネレーションやリードナーチャリング、フィールドセールスを仕組み化してきました。
こうした取り組みの一環として2年前にスピーダ 顧客企業分析を導入。既存顧客の分析や、既存顧客と新規リード(プロスペクト)の比較など、外部データを活用して顧客理解を深め、顧客解像度を上げる取り組みを推進しています。
スピーダ 営業リサーチを導入すれば、顧客についてより深い情報を得ることができると考え、新たに導入することを決めました。
質の高い情報がそろうスピーダ 営業リサーチ
どのようなシーンでスピーダ 営業リサーチをご活用いただいていますか。
営業パーソンが顧客を訪問する前に、必ずスピーダ 営業リサーチで業界情報、企業情報、競合情報をリサーチして、顧客理解を深めることを徹底させています。特に競合とコンペになる場合、短期間でクオリティの高い提案をすることが求められるため、スピーダ 営業リサーチのように一つのプラットフォームにデータが整理されていると大変便利ですね。
しかもスピーダ 営業リサーチでは、スピーダ 経済情報リサーチの業界レポートを閲覧することができます。対象企業の業界を短期間で理解する上で非常に参考になります。
実は、スピーダ 営業リサーチを社内の営業パーソンに浸透・定着させるために、私が講師となって勉強会などを実施してきました。これまで様々なツールを導入してきましたが、ただ導入しただけでは、なかなか利用が進みませんでした。そこでこれからもこうした勉強会を継続的に実施し、スピーダ 営業リサーチの利用を促していこうと考えています。
導入後、貴社の営業パーソンにどのような変化が生まれましたか。
大きく2つあります。1つ目は、情報収集の時間を大幅に短縮できたことです。そして2つ目は、顧客理解の解像度を格段に上げることができ、深い事業理解に基づくマーケティング施策の企画・立案そして、提案ができるようになってきました。
今後、セールスイネーブルメント組織を立ち上げ
今後、スピーダ 営業リサーチをどのように活用していきたいですか。
スピーダ 営業リサーチには、対象企業の財務データも掲載されているので、こうしたいわゆる財務三表を読み解く力を全社的に高めていかねばならないと感じています。競合企業と対象企業の財務データを様々な切り口で比較できる機能などが実装されると、さらに一歩踏み込んだ提案ができるのではないかと思っています。
竹内様は、これから先どのような営業組織をつくっていきたいとお考えですか。
2020年はコロナ禍に伴い対面営業が難しくなったため、インバウンドマーケティングを強化しようと、新しく「DIGIFUL(デジフル)」というマーケティングサイトを立ち上げ、また、ブログ記事に関連するウェビナーも毎週1~2回程度開催してきました。
デジタルマーケティングの具体的な手法やプラットフォーマーの動向、外部有識者へのインタビュー記事、ケーススタディなど、現場の担当者からマネジメントレイヤーまで幅広く興味・関心を持っていただけそうな記事を毎週更新しています。
コツコツ記事を更新してきたことで、メディアとしてのパワーは日々大きくなっています。その結果、現在新規リードのかなりの割合がオンラインからの問い合わせになってきています。
2020年度はマーケティングの仕組みを進化させることに注力してきましたが、その結果を踏まえ、2021年4月から新たにセールスイネーブルメント室を立ち上げ、マーケティング活動とセールス活動を一気通貫で対応し、営業パーソンを育成・支援できるよう、さらなる組織力の向上を図っていくことを予定しています。
このセールスイネーブルメント室は社長直下の組織として立ち上げられ、私は室長の役割も担う予定です。
実は営業組織を、大きくエンタープライズ領域とSMB領域の2つの領域に分け、まずはエンタープライズ向けセールスのレベルを引き上げていこうと考えています。そう考えると、対象顧客の損益計算書や貸借対照表などの財務三表や、中期経営計画まで理解した上で提案する必要があり、各営業パーソンは受注後のプロジェクトマネジメントについても早急にレベルアップしなければなりません。
デジタル広告以外の領域まで含めてご提案をすることを考えると、より幅広く、より深い顧客理解が必要で、そのためには4月に発足するセールスイネーブルメント室の中で、スピーダ 営業リサーチを積極的に活用していくことが求められてくるのではないかと思います。これからの当社の売り上げ維持・拡大にスピーダ 営業リサーチは欠かせないものですので、今後は今まで以上に活用頻度、活用方法は増えていくと思います。
私たちは顧客にBtoBマーケティングを提案・支援していく立場でもあるので、まずは自社でいろいろなことにトライし、そしてノウハウ化した手法を顧客にも還元していきたいと考えています。
※本文中の企業名、役職、数値情報等および画面デザインおよび機能名称は、インタービュー当時のものです。