全社の成長戦略に基づき、スピーダ 顧客企業分析で高度な顧客戦略・ターゲティングを実現

トレジャーデータ株式会社

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顧客体験の向上を実現するカスタマー・データ・プラットフォーム「Treasure Data CDP」を提供しているトレジャーデータ株式会社。高度なターゲティングによって成長を目指す全社戦略に伴い、自社CDP に統合された各種データに、より充実した企業属性データを追加するためにスピーダ 顧客企業分析を導入されました。マーケティングやセールス、インサイドセールスそれぞれの顧客理解の統一にも成功した、その具体的な活用方法を伺いました。

【導入の目的】
・ABM 強化を目的とした、精度の高い企業ターゲティングの実現
・マーケティング戦略の策定と、施策オペレーションの効率化

【課題】
・マーケティング施策に欠かせない企業属性情報が不足
・部署ごとに顧客認識がずれている

サマリー

  • 属性情報の付与により、マーケティング戦略策定のベースが完成
  • マーケティング・セールス・エンジニアの全部署で顧客認識が統一された
  • 商談化率が3倍に

チームごとにバラバラだったデータを統合

セールスディベロップメントマネージャー 旗手 梨香子様(リモートでご参加いただきました)

どのような組織課題があってスピーダ 顧客企業分析導入につながったのでしょうか。

旗手様: もともと弊社のインサイドセールスは、マーケティングチームに属するインバウンド型のチームでした。ただ、全社の成長戦略を実現させるには、この体制では限界になったんです。
問題だったのは、マーケティング施策でイベントやセミナーを開催して1,000人のリードを獲得できたとしても、そのうち我々のターゲットとなるエンタープライズ企業は200人程度だったこと。しかも、ターゲット企業もその優先度も、SDR(Sales Development Representative)の担当者が属人的に判断していたんです。
営業からは「本当にターゲットとなる企業のアポイントを取ってほしい」と言われ、マーケティングチームからは「これだけリードがあるのに、なんでアポイントが少ないのか」と言われるようになりました。

桑畑様: 営業とマーケティングの要望をなかなかバランスできなかった根底にあったのは、データが整っていなかったことでした。マーケティング、インサイドセールス、セールスのそれぞれがベストを尽くしていたのですが、使っているツールがバラバラだったので、お客様に対する認識が微妙にずれていたんです。
使うツールが異なると集まるデータも違ってくるため、チームごとに目線が合わなくなるのは当然のこと。だから全社でデータを整えるべく、カスタマーサクセスやエンジニアも含めたプロジェクトを立ち上げ、ABM(Account Based Marketing)実現のためのデータ統合を進めていきました。そこで必要になったのが、スピーダ 顧客企業分析でした。

シニアセールスディベロップメント レプレゼンテイティブ 桑畑 穣太郎様

企業データを包括したスピーダ 顧客企業分析を活用

全社戦略として、ABM実現のためのデータ統合をされたのですね。

桑畑様: そうです。高度な顧客戦略・ターゲティングを実現させるために、まずはオンライン・オフラインの自社データや外部ツール等により、「企業・個人」×「属性・行動・購買」の6象限の統合ABMデータ基盤を作りました。ただ、それだけでは企業属性に関するデータが足りず、求めるターゲットリストを作ることができなかったんです。

たとえば、弊社のサービスはビジネス/IT部門など様々な方にご活用いただいており、その中にはデータサイエンティストの方も多くいらっしゃいます。そのため、データサイエンティスト職を積極的に採用しているか、マーケティングオペレーションツールなどのWebサービスを利用しているのかといった、企業ごとの詳細な情報が必須です。しかしそれらを一社一社調べていくには限界があります。

スピーダ 顧客企業分析の「シナリオ」と呼ばれている機能では、求人情報や有価証券報告書などから抽出された、企業の活動状況や課題を表すデータから、企業をセグメントすることができます。
スピーダ 顧客企業分析と自社のCDPに統合されたデータを掛け合わせることで6象限のデータベースを完成させ、より高度なターゲットリストを自動生成できるようになりました。

分析レポート ※データはサンプルです

旗手様: インバウンドチームは今まで、イベントなどのマーケティング施策で獲得したリードに対して、ターゲットとなるエンタープライズ企業やその役職を目視で判断していました。
スピーダ 顧客企業分析を導入したことでこのプロセスが自動化されましたし、優先順位づけも属人的ではなくなったので、生産性は格段にあがりましたね。

桑畑様: また、アウトバウンドではスピーダ 営業リサーチを活用しています。企業や個人が特定できた段階で、企業の最新状況や組織図などをスピーダ 営業リサーチ上でリサーチしたうえでアプローチを行っています。

導入にあたり、スピーダ 顧客企業分析以外のツールは検討されましたか?

桑畑様: いろんなSaaSツールは導入していますが、企業属性データで有効なツールはスピーダ 顧客企業分析だけだと思いました。実際、マーケティングやセールスにはスピーダ 顧客企業分析で簡単に整理できるセグメントがとても有効ですし、同じように企業属性が整理されたものはないと思っています。

顧客理解やセグメントがデータ化され、商談化率は3倍に

具体的に、どれくらいの効果が出ていますか?

旗手様: 営業活動における各KPIが向上したのはもちろんですが、スピーダ 顧客企業分析導入後の商談化率は約3倍になりました。適切なタイミングで効果的にアプローチできるようになったことで接続率も上がり、有意義な会話もできるようになっています。お客さまの課題感を掴みやすくなったことが背景にあると思います。

桑畑様: それまではデータに基づいた顧客理解やセグメントが必ずしも十分にはできておらず、属人化されて効率が悪い状態でした。データで整理されたことで生産性が上がったのは大きな効果です。

特にインサイドセールスは、限られた時間をできるだけ有効なアプローチに使いたいのですが、実際はコール前準備やレポート作成に意外と時間がかかっています。スピーダ 顧客企業分析導入後は、同じ10件にアプローチするのでも「興味を持ってもらえる10件」を見極められるようになり、高い商談化率につながっています。

データをもとにした建設的な会話で、生産性は格段に向上

スピーダ 顧客企業分析を導入したことで、社内にはどのような変化がありましたか?

旗手様: インサイドセールスチームではマーケティングや営業チームと、データをもとにした建設的な会話ができるようになったのは大きな変化です。今までは、イベントを開催しても参加者や登録者の企業属性がどうだったのか、データをもとに振り返りができていませんでした。今は、企業データをもとに課題を見つけ、改善につなげていく意識が定着しました。

桑畑様: 精度の高いセグメントデータは、マーケティング戦略の意思決定のベースにもなっています。2022年4月から、ABMをより強化していくために営業組織を再編成しました。これを受けて、セールスディベロップメントチームも、よりターゲットアカウントにフォーカスしたインバウンド/アウトバウンドを行うことになりました。企業のセグメントやターゲティングが今まで以上に重要になったんですね。

ターゲットアカウントに合わせたセグメント/ターゲット戦略設計において、スピーダ 顧客企業分析のデータが役立ちました。スピーダ 顧客企業分析があったから、売上高や業種、グループ会社などの企業属性データから簡単にセグメントできましたが、これがなければ数週間をかけても同じ精度のセグメントはできなかったと思います。今後の成果が楽しみです。

今後、どのように活用を広げていきたいとお考えでしょうか?

桑畑様: 弊社の既存顧客に対する、新しいプロダクトの提案ですね。新規施策には多種・大量なデータに基づく精度の高い顧客理解・分析・ターゲティング・施策連携が必要ですが、すでにTreasure Data CDP for Salesに蓄積・統合されていた社内外データにスピーダ 顧客企業分析を加えることで、その時間を短縮できると見込んでいます。

「本当に自分が集中すべき業務」に注力できるようになり、より価値を発揮できるのではないかと楽しみです。

旗手様: まさに、社内のデータとスピーダ 顧客企業分析を掛け合わせることで大きなシナジーを得られると実感しています。だからこそ、多くの企業にもいろんなSaaS製品を組み合わせて、最大限の効果を出す仕組みの導入をお勧めしたいです。

スピーダ 顧客企業分析はデータが充実していますし、我々ユーザーの声もすごく聞いてくれて、その声をプロダクトに反映しようとしてくれるので、とてもありがたい存在だと思っています。

トレジャーデータ株式会社

www.treasuredata.co.jp/
  • 業種

    システム開発・SIer・ソフトウェア開発

  • 部署・職種

    マーケティング

  • 企業規模

    100〜499人

  • 主な利用シーン

    営業・マーケティング戦略策定

  • トレジャーデータ株式会社

    シニアセールスディベロップメント レプレゼンテイティブ

    桑畑 穣太郎様

  • トレジャーデータ株式会社

    セールスディベロップメント マネージャー

    旗手 梨香子様