デジタルイノベーションを通じた企業変革への挑戦

スピーダ イノベーション情報リサーチを活用した情報収集で先回りの価値提供を推進

ユニアデックス株式会社

User's Voice

デジタル化が進む社会では、お客様の一歩先を見据えた提案力が必要不可欠です。こうした時代背景を受け、ユニアデックス株式会社 ソリューションマーケティング本部ではデジタルイノベーションを通じて「先回り」の価値提供へと転換を進めています。

先回りの価値提供の起点となるのが情報収集であり、その情報収集にスピーダ イノベーション情報リサーチが大きく貢献しているといいます。今回は、徹底した情報収集の取り組みやその活用方法、さらに組織変革のリアルについて、ソリューションマーケティング本部マネージャーの片澤さんと、セキュリティマーケティング担当の佐藤さんに伺いました。

先回り体制への強化を目指すソリューションマーケティング本部

ソリューションマーケティング本部のミッションを教えてください。

片澤氏:当本部のミッションは、お客様の本質的な課題に応えるため、複数のアセットを組み合わせたソリューションで価値を届けることです。

当社はこれまで、ネットワークやサーバー、クラウドなどのITインテグレーション事業を発展させてきました。従来はパーツ単位での提案から構築、導入、保守を主軸に行っていましたが、この方法ではお客様の真のニーズや課題に深く関与できているのか、という課題意識がありました。

そこで我々は、「この製品が欲しい」という受身のご要望に応えるだけでなく、お客様が必要とする複数の商材やサービスを組み合わせたソリューションを創造し提供する、先回り体制への強化を目指したのです。ソリューションの企画・立案やマネージドサービスの企画が、我々の主な役割です。

チーム構成やお二人それぞれの役割について教えてください。

片澤氏:組織は約40名体制で、半数がソリューション企画、半数がマネージドサービス企画の担当です。私が全体を統括し、各領域のプロフェッショナルが連携して活動しています。

佐藤氏:私は主にセキュリティ領域のマーケティングを担当しています。昨年度までは、先進的なソリューション商材の発掘や、会社のセキュリティ戦略策定を中心に担っていましたが、今年度はマネージドサービスの企画にも携わることに。製品にサービスを組み合わせることで他社との差別化を図り、お客様に総合的で高品質なソリューションを提供することを目指しています。

6大領域で進める包括的ソリューションへの挑戦

本部で提供するソリューション領域について、具体的な取り組みについて教えてください。

片澤氏:我々は現在、6つの領域に注力してソリューションを提供しています。ネットワーク、クラウドを含むIT基盤、セキュリティ、デバイスやコミュニケーションを含むデジタルワークプレイス、AI、OT(オペレーショナルテクノロジー)が主な領域です。

各チームがそれぞれの領域における最新技術動向の調査、先進的なソリューションの企画・開発、そしてお客様への価値提供に向けたマネージドサービスを企画し、社内のエンジニアや営業と連携しながらイノベーションを推進しています。

例えば、製造業のお客様向けに、ITとOTをシームレスに連携した新たなインフラ設計や、AIを活用した生産ラインの最適化プロジェクトなどがあります。また、デジタルワークプレイス領域では、リモートワーク環境のセキュリティ強化と効率化の同時実現なども行いました。

スピーダ イノベーション情報リサーチ導入を機に情報収集の文化を創る

本部では情報収集基盤としてスピーダ イノベーション情報リサーチを導入しています。導入の背景を教えてください。

片澤氏:私は以前シリコンバレーに駐在しており、現地でSPEEDA Edge(グローバル名称、国内ではスピーダ イノベーション情報リサーチ)を利用していました。しかし、日本に帰国すると、社内にスタートアップや最先端テクノロジー情報を自分たちで収集・活用する文化がなかったのです。

従来、新しい商材を導入する際には、日本の代理店が扱っているものを後追いで採用し、それを拡大するケースが主でした。結果的に、自ら積極的に情報を追いかける必要はなかったのですね。

そのことに危機感を覚えました。そこで、私が帰任した2023年に、リサーチを含め、新しい情報を社内に投下していくためのチームを立ち上げ、情報を能動的に獲得する体制構築を始めました。しかし、個別の記事や複数のメディアを追いかけ、スタートアップの動向やベンチャーキャピタルの投資傾向などを抽出するのには、膨大な労力と時間を要するという壁に直面したのです。そこから、信頼できる情報ソースとして、日本でもスピーダ イノベーション情報リサーチを活用するに至りました。

導入後、どのような業務に活用されていますか。具体的な活用事例や、利用者の評価・反応も教えてください。

佐藤氏:私はセキュリティ領域を担当しているので、スピーダ イノベーション情報リサーチで「次世代サイバーセキュリティ」といったエリアを指定し、そこで起きていることの大枠を把握することに活用しています。

ソリューションを提供する立場として、新しい技術領域で先行しているスタートアップ企業をいち早く見つけ出すことは重要です。大量の情報のなかから、先行する技術や市場の動きをキャッチし、有望な企業をリストアップして、社内試行や実際の導入につなげられていますね。

片澤氏:チームとして当初は3IDでスタートしましたが、活動が本格始動し、6領域に注力する方針が明確になったため、ID数を増やしました。今では6領域それぞれに専任担当を置き、各担当が中心となって担当領域の情報を調べる体制ができています。

利用者の反応や評価はいかがでしょうか。

佐藤氏:業務が立て込んでくると、能動的に情報収集する時間が後回しになりがちですが、スピーダ イノベーション情報リサーチなら毎日のように関連情報メールを届けてくれますし、気になるキーワードから深掘りしていくことも容易です。時間がないなかでも、自分のペースで効率的に情報にアクセスできるのが大きなメリットですね。

片澤氏:また、アナリストサービスやカスタマイズされたリサーチ機能(※)も重宝しています。例えば、あるスタートアップに注目した際に、その企業が持つ技術の特異性や競合の状況を把握するために、ベンチマーク調査を依頼することがあります。すると、同様の技術を持つ企業のロングリストや詳細なリサーチ結果を提供してもらえるので、競合情報の網羅的な把握ができ、戦略を練る上で非常に助かっていますね。

※カスタムリサーチ:専属アナリストが、お客様独自の調査テーマについてレポートを提供するサービス。平均2週間で、専属アナリストが専門知見を活かして公開情報を体系化。具体的なイノベーション技術やソリューションについて、市場規模、成長予測、プレイヤー情報、ユースケースなどをまとめてご提供。

ゼロからの情報収集革命、スピーダ イノベーション情報リサーチがもたらした業務変革のリアル

導入したことで、業務にどのような変化がありましたか。

片澤氏:端的に言えば、スピーダ イノベーション情報リサーチの導入によってゼロだったものがイチになりました。私がこの取り組みを始めるまでは、会社として体系的にスタートアップの情報収集や分析を行う組織はありませんでした。私が2023年4月に着任し、7月にスピーダを契約したので、この活動はスピーダと共に始まったと言っても過言ではありません。

佐藤氏:従来の当社は、IT企業として全力でお客様の要望にお応えし、製品やサービスの提供を行ってきたという自負はあります。ただ、お客様がまだ気づいていない課題や未来のインサイトに働きかける提案力は弱かったと言わざるを得ません。

しかし、スピーダ イノベーション情報リサーチのようなツールを活用し、能動的に情報を収集するようになったことで、状況は大きく変わりつつあります。以前は、お客様から新しい技術や製品について尋ねられてから調べることも多かったのですが、今では営業から「新しい製品がありますよ」と情報提供できるようになってきました。お客様から「詳しく聞かせてほしい」といった反応も増え、手応えを感じています。

これにより、ソリューションマーケティング本部に相談すれば最先端の情報が得られるかもしれない、という期待感が社内にも少しずつ広がり、我々の活動が理解され始めているのを感じます。

もちろん、以前からお付き合いのあるメーカー様や代理店様、ディストリビューター様から得られる情報も大切です。加えて、自分たちで新しい商材・技術をグローバル基準で取りに行き、新たな価値を生み出すことが取り組みの目的です。現在では、部署内外の連携や情報共有も活発になり、従来にはなかった部門横断的なイノベーションも生まれつつあります。

変革の先にある社会貢献「世の中にポジティブな変化を生み出したい」

今後の展望についてお聞かせください。

片澤氏:我々が提供するソリューションで「社会を変えたい」と強く思っています。当社のソリューションが直接社会を変えることもあれば、お客様の取り組みを、当社の技術やサービスで下支えすることもできます。そうした形で、世の中にポジティブな変化を生み出していくことが目標です。

その実現のためには、単なる「モノ」売りではなく、お客様の課題を解決し、新たな価値を生み出す「コト」をしっかりと届けなければなりません。当社のメインはインフラ事業です。しかし、これからは日進月歩で進化する新しい技術を常にキャッチアップし、スピード感を持ってお客様のビジネス変革につながる「コト」を市場投入すること、そしてAIやOTといった、よりお客様の業務に近い領域のソリューションを組み込むことで、お客様に選んでいただかなければなりません。

人手不足やセキュリティ強化といった社会課題にも応え、お客様が安心して事業を継続し、発展していけるようなソリューションを提供することで、これからも社会に貢献していきたいと考えています。

佐藤氏:AIは今やあらゆる領域で不可欠なテーマとなっています。セキュリティ領域でも、「AI for Security(セキュリティのためのAI活用)」と「Security for AI(AIシステム自体の保護)」の両面からアプローチする必要があります。しかし、AIだけを守ればよいというものではありません。お客様の情報資産全体を適切に保護し、活用できる環境を整備することが私たちの使命です。

お客様に多種多様な提案ができる点は、当社の強みです。今後は、そこに複数の製品やサービスを融合させることで、より本質的な課題を解決していきたいと考えています。その際に重要なのは、受身ではなく、先回りして仕掛けること。最前線で活躍する営業メンバーがこの力を身につけられれば、会社全体として大きな変革を遂げられると信じています。

ユニアデックス株式会社

www.uniadex.co.jp/
  • 業種

    情報通信・IT

  • 部署・職種

    マーケティング

  • 企業規模

    1000〜4999人

  • 主な利用シーン

    ビジネス戦略策定

  • ソリューションマーケティング本部 本部長

    片澤 友浩 氏

  • ソリューションマーケティング本部 マネージドサービス企画部 グループマネージャー

    佐藤 大介 氏