SPEEDA EXPERT RESEARCH

ビジネス領域に広がるデザイナーの役割。
コンサルスキルを取り込んだデザインのアプローチで社内の新規事業創出を支援

  • EXPERT Knowledge Install
  • EXPERT Report
社名 三菱電機株式会社
https://www.mitsubishielectric.co.jp/
特色 総合電機大手。FA制御システム、空調冷熱システム、ビルシステム、自動車機器、パワーデバイスなどが主力。家庭用電機機器は空調、調理家電など。
業種 製造・メーカー
部署・職種 統合デザイン研究所
企業規模 連結従業員数 14万人超
単独 3万6千人超
主な利用シーン エキスパートによるナレッジインストールと新規事業アイデア評価
インタビュイー
嶋野宇一郎様儘田大地様斉川義則様

三菱電機 統合デザイン研究所
左から
デザイン戦略部 開発戦略グループ 嶋野宇一郎様
ソリューションデザイン部 公共ソリューションデザイングループ 儘田大地様
デザイン戦略部 フォーサイトドライブグループ 斉川義則様

主なミッション
人中心の発想から生活、産業、公共における新たな価値をつくる

  • EXPERT Knowledge Install
  • EXPERT Report

Summary

導入の目的
  • 社内ソースに不足している領域での、外部有識者からの質の高い知見獲得
  • 新規事業アイデアの評価を外部から得るため
抱えていた課題
  • ユーザー中心の考え方である「デザイン思考」をビジネスに反映させるスピード感、事業部との連携
  • 事業部から求められる、社内コンサルティングの役割に対してのスキルやノウハウ不足
活用サービス
  • EXPERT Knowledge Install
  • EXPERT Report
アサインエキスパート
  • 元外資系戦略ファーム・現ベンチャー企業複数経営
    外資系戦略コンサルティングファームにて製造業の成長戦略・M&Aに携わった後、AI・人材・広告ベンチャー企業を創業。コンサルティング会社代表も務める。
導入効果
  • 社内向けセミナーの実施により、コンサルティングの実践的なスキルやノウハウについての知見を獲得することができた
  • 新規事業のアイデアをプロの事業家に評価してもらうことで、社外からの視点も含め、多角的に評価できた

人中心の視点で強みや技術を統合し、新しい価値を生み出す

三菱電機内での役割と、2021年4月に「統合デザイン研究所」へ改称した経緯を教えてください。

嶋野様:
旧名称であるデザイン研究所の英名はIndustrial Design Centerで、主に工業デザインを指すものでした。
これまでは個別の製品として、それぞれの魅力をユーザーが一つ一つ選んで価値を享受してきましたが、現在はデジタル化の進展により、より大きな顧客体験をビジョンとして企業が示し、それを実現するために幅広い領域の製品・サービスを統合的に組み合わることで、ユーザーへより大きな価値が届けられる時代になりました。
そこで、当社が持つ様々な強みや技術を俯瞰して捉え、デザインの持つ人中心の視点で統合して価値を生み出していこうということで「統合デザイン研究所(Integrated Design Center)」へ改称しました。

皆さんの具体的な業務内容を教えてください。

嶋野様:
私はデザイン戦略部というところで、統合デザイン研究所としてどのように研究開発をしていくべきか、その戦略の策定や推進に携わっています。また、各部門の社内外との連携を促すハブの役割も担っています。

斉川様:
私も嶋野と同じ、デザイン戦略部に在籍しています。
私の役割としては、2040年の社会を見据えて未来志向の研究テーマ立案に貢献することです。20年後の未来の社会を洞察し、その社会で求められる「価値」を創出して、年表形式にまとめたり、研究者など社内関係者をコーディネートすることで、当社開発本部内の研究所の研究テーマ探索に関与しています。

儘田様:
私が所属するソリューションデザイン部は、幅広い部門との業務を行っています。
2019年に弊社が発表した、環境課題への姿勢を掲げる「環境ビジョン2050」では、該当部門と打ち合わせを重ねてビジュアルやストーリーを作成、将来への指針を「見える化」しました。
他には、営業活動支援や、展示室などのコミュニケーションデザインをしています。

最近では、新規事業の創出を目指す動きが社内で活発になっています。
「どうしたら新しい事業を起こせるのか」、デザインの側面からアプローチする取り組みを行っています。
昨今「デザイン思考」や「サービスデザイン」という言葉で語られている領域ですね。

事業部の困りごとに「デザイン思考」でアプローチする

デザイン思考やサービスデザインの領域への取り組みはいつからですか?

斉川様:
もともと「デザイン」には、課題解決の意味合いが含まれています。社会や顧客の課題解決のためにアイデアを出し、それを具現化することもデザイナーが果たすべき役割です。
事業部の困りごとを中心にとらえ、従来のデザイン手法にとらわれずに活動する専門の部隊ができたのが2014年です。

ビジネスに、デザインの考え方を取り入れることは今や一般的です。
私どもが本格的に着手したタイミングは決して遅くはありませんでしたが、少し停滞している感は正直否めません。

どのようなところでそう思われるのでしょうか?

斉川様:
よく言えば、事業本部が直面する課題への対応に非常に注力してきたからです。社外の新しい方法を模索したり、試すよりも、社内で実践することや、統合デザイン研究所のデザイン思考プロセスを社内で盛り上げることを優先してきた気がします。

儘田様:
これまでは特定の事業領域をビジネス対象としてきているので、どうしても専門領域へのフォーカスが強くなりがちでした。また、社会インフラという長期的なタイムラインの案件に対峙することも多いため、近年の目まぐるしい変化スピードにやや対応しきれていなかった面がもしかしたらあったかもしれません。

求められる、ビジネス全体を統合的にデザインするスキル

2018年からSPEEDAを活用いただいております。
これまでのリサーチ方法に加えて、SPEEDA EXPERT RESEARCHを利用しようと思った経緯を教えてください。

儘田様:
デザイン思考を取り入れるためには、技術起点だった事業開発をユーザーが本当に望むことにフォーカスをする「ユーザー起点」に転換しなければいけません。
既存事業を長く引っ張ってきた人ほど、新しいことに対してどのように推進してよいか悩みを抱えがちです。

一方でデザイナーは昔からずっと、これまでに無い新しい価値の模索や、一人ひとり異なるユーザーに寄り添った課題設定をし続けてきていますので、予測できないことが起こる今の環境のような、変化や探究が求められる業務に秀でていると感じます。昨今「デザインコンサル」という業種が活況なのはそのためでしょう。
このような流れから、私たちも企業内において「デザインコンサル」的な役割が求められることが年々増えてきています。
そうした時に、実際に社外のコンサルタント業を営んでいるプロフェッショナルの方たちがどのようなスキルを持ち合わせているのかについて知りたいと思いました

もちろん当社が外部のコンサルタントを活用していくことはこれからも変わらないと思いますが、そうした時に我々インハウスのデザイン組織がどういう価値を提示できると、相乗効果を生み出せるか、といった部分についても興味がありました。そこで、コンサルティングについてプロに話を聞こうということになり、SPEEDA EXPERT RESEARCHに相談しました。

SPEEDA EXPERT RESEARCHのビジネスプロデューサー(営業)からの提案はどうでしたか?

儘田様:
いくつかの提案をいただきました。私どものニーズにマッチしていたのと、候補者のリストがバリエーションに富んでいたので、まずはトライアル的にお願いすることになりました。

ご紹介いただいたエキスパートは、外資系戦略コンサルファームで経験を積み、現在はベンチャー企業を複数経営している方です。社内向けセミナーの形式で、知見を共有する場をアレンジ*していただきました。
*EXPERT Knowledge Installサービス

コンサルティングの知見を得る社内セミナーは参加者から高評価を獲得

EXPERT Knowledge Installを利用した印象を教えてください。

儘田様:
コンサルティングの考え方だけでなく、非常に実践的なナレッジを共有いただくことができたのは大きな収穫となりました。それこそWord書式を使った思考整理方法など、普段私たちデザイナーが思いもよらない業務プロセスや実践事例をかなり具体的に教えていただきました。

歴史を持つ企業では、どうしても働き方のアップデートが遅れがちです。今回の講座は私たちデザイナーだけでなく、参加した事業サイドの方々からも高評価でした。
結果、追加でご依頼し、全5回実施していただくことになりました。

EXPERT Reportもご利用いただきました。納品したレポートに関してはどのような印象でしたか?

儘田様:
新規事業検討の際には社内の意見も大事ですが、外部からの評価や多角的な視点も重要です。そこで社外のエキスパートによる新規事業のアイデア評価を依頼しました。

結果的に、短期間でボリュームのあるレポートを納品いただきました。
随所でコミュニケーションを取っていただき、こちらが求めるクォリティとの整合性をうまく取ることができました。

スピード感もあった上に内容が充実していたので、またぜひお願いしたいと思っています。

新規事業のメンタリングなど、
今後も社内にない知見やスキルを得るために活用予定

今後、SPEEDA EXPERT RESEARCHへはどういった依頼を考えていますか?

儘田様:
新規事業に関するメンタリングもSPEEDA EXPERT RESEARCHのサービスを使って実施することができました。
プロの事業家の方に、私どものアイデアや取り組みに対してメンタリングをしていただきました。

実際に何本も事業を立ち上げられてきた経験値の高いプロのアドバイスは、私どもとは視点が違い非常に良い刺激になりました。今後も社内には無い知見、エキスパートの経験知を得られる良い機会だと思っています。

嶋野様:
デザイン領域が刻々と拡大し続ける今、自分たちも新しい知見やスキルを積極的に獲得し、変化に対応していくことが必要だと感じています。そのあるべき姿やもつべきスキルとのギャップを埋めていかなければいけません。

スポット的に外注ができるのは、費用の面だけでなくそういった新しい知見やスキルの獲得においてもかなり効果が高いと感じています。

斉川様:
私たちが探したいエキスパートの属性を指定するのではなく、ざっくりとテーマをお渡ししただけで、SPEEDA EXPERT RESEARCH のビジネスプロデューサーの森さんがこちらのニーズを汲み取ってくださり、リーチできる可能性の高いリストを出していただけているので大変助かっています。

スムーズにSPEEDA EXPERT RESEARCHを活用できるよう、依頼する際のノウハウを社内で蓄積すると同時に、社外の方との接触になるので、守るべきルールを順守できるよう、社内での共有の仕組みを作っています。

弊社ビジネスプロデューサー森のコメント

過去案件の対応やスクリーニング回答を智の資産にしていき、よりマッチングするエキスパート候補を探し出すために、弊社のデータベースを日々進化させることを試みています。
案件のテーマに対して、バリエーションのあるリストをクライアントに出すことができるのは、日々の改善とクライアントからのフィードバックの蓄積だと思っています。

私たち営業も、クライアントの課題をただ聞くだけではなく、適切な方法論を提案できるよう、組織としてスキルアップしていきたいと思っています。

あたり前の日常を支え、100年後も社会に貢献できる企業に

今後の展望をお聞かせください。

嶋野様:
社会を支える総合電機メーカーの研究所だからこそ、社会課題に対して色々な方向からコミットできる、そういった環境に身を置けることは非常にありがたいことだと感じています。
今後も、社会に貢献できるような取り組みを行なっていきたいです。

儘田様:
私は長く中国に住んでいたのですが、当時の日本に対する印象は、「大人しい、パワーがない」国でした。でも帰国して東京に改めて住んでみて、「個性的で面白い、世界的にも魅力にあふれる街」だと感じています。

三菱電機には頭が切れる優秀な人材が多く在籍しており、この環境で面白いことができないはずがないと思っています。
エキスパートの知見を活用しつつ、私どものような大きな企業が新しいことにもっとチャレンジしていけば、日本もさらに魅力ある国になるのではないでしょうか。
大企業のメリットは、多くの方に既に企業としてのブランド認知をいただけている点と、既存事業が積み上げてきた様々なアセットにアクセスができる点です。当社で言えば、たくさんの優秀な人材や社会インフラや公共性が高い事業にすぐにアプローチできることだったりしますね。率先して周囲を巻き込み、新しいことに取り組む流れを生み出していきたいですね。

斉川様:
例えば、エレベーターや空調、交通インフラ、電力インフラなど、三菱電機が携わるものには、皆さんが自然と触れる、「あたり前の存在」が数多くあります。エレベーターが動かなかったり空調の調子が悪かったりといった、ちょっとした不便さに生活者が悩むことなく、やりたいことに注力できる環境をつくることが、私たちの役割だと思っています。

多くの人の生活に根づき、「あたり前」の日常を支えていけるものをつくっていきたいです。

宇宙関連の事業やインフラの事業など、それこそ長期的なタームで社会に貢献しないといけない事業に取り組んでいます。「100年後も社会に貢献できる企業」そこを目指したいと本気で願う社員は、私を含めて決して少なくないと思っています。

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