2種類のROIC、どう使う?

レポート概要

ROIC(Return on Invested Capital:投下資本利益率)に注目が集まっている。有価証券報告書でROICに言及がある企業数を見ると 、右肩上がりだ 。それは上場企業の経営にとって資本生産性、つまり「お金を効率的に使っているか」という観点が、自社の成長と株式市場との対話の両面で重要になっているからだ。

ROICは、経営やそのコミュニケーションを担う経営者や経営企画、IRなどが押さえる必要がある指標だと考えている。
一方で、従業員全員にとって必ずしも分かりやすい指標ではない。だからこそ、全ての事業現場で、ROICをそのままの形で導入・利用をすべきだとは考えていない。
事業を現場まで一体感を持って経営・執行するためには、シンプルかつ具体的であることが求められる。個々の現場では、その現場が担っている業務や目標とROICの構成要素がつなげられ、PDCAを回せることが重要だ。


本レポートでは、ROEとの違い、2種類のROICの違い、どのようなポイントを押さえると分析に活用できるかなどを解説する。

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